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理想郷の作り方ーー紫色のクオリア

『紫色のクオリア』の魅力は、量子力学や最新の哲学的問題を取り入れて、主体の選択の意義を問うた所にあると思うのだけれど、今回は個人的に印象に残った、運命改変の主体はだれであるべきか、という点について少し書いてみる。

他者の運命に介入しようとしても、どうしても運命を改変できず、運命改変の主体をその本人に限定することで、可能性として想起できなかった真の理想にたどり着くというプロセス。これもまたこの作品に描かれている部分のうちの一つであると思う。このプロセスは理想は創造するものである、というような、実業家的なあり方とはなじまない。他者の思考形成への関与、ダールでいうところの三次元的権力の行使は、組織の維持にどうしても必要なものである(もしそこに自己の理想を現実化する気概があるならば)。

『紫色のクオリア』の「if」では、真の理想の獲得、という形、大団円がとられているのだが、あくまでこれが「if」であることからもわかるとおり、そうならない(運命改変主体を他者に委ねたときに、許容可能なレベルの理想が実現できない)可能性が、現実的には大きい。それを打破するためにはどうすればよいのか。

一つ手段としてとれるのは、自己の理想を実現するコミュニティにおいて、その構成員を自己の判断基準にある程度の相同性を認めるものに限定することが上げられる。似たもの同士のコミュニティが長く続くのはそのためとも言える。

没個性化はだいたい揶揄の言葉として使われるけれど、案外歓迎すべきことなのかもね、快楽主義者にとっては。
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書評に関する雑感。

ここには愚痴が書き込んであったのだけれど、書評について自分の考えが書いてあったのでメモ代わりに残しておいてみる。

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書評は読んだ直後に、できるだけ構成とか無駄なこと考えずに感覚的に書き留めるのが一番自然でかつ高価値なので、書き直せないのですよね。

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あ、雑感ついでに言語についてでも書きますか。せっかくだし。

わかりづらい文章を書くのはバカのやること、難しいことを平易な言葉で書くのが大事という考え方があり、まあ一理あるんですが、手放しにはこれ、賛成できないのですよね。というのも、例えば論文とか、他者への伝達を目的とした言語活動を考えるなら、まあ言葉に客観的な意味も求められますしそれでお~け~なんですが、自己への噛みしめの言語活動(日記とか)、そして他者への伝達のうちでも、自己の内面の伝達こそをその目的とした言語活動、などでは難しい文章は切り捨てられないと感じちゃいます。

まあ私がある程度言霊信仰てきなものを持ってるというのもあるのですが、ことば(まあ単語とかの言い回しですね)一つの情報って一義性が低くて、主観性とか、関連情報(まあかっこよく言うならリンクですな)の影響がむしろよっぽど大きい

「全ては貴女の妄想よ」で反応したギガロマニアックスは5bp.脳―『ホワイトノイズ』感想

このブログでは基本的に自分の考えをメインに書くつもりなのだが、今回は作品自体について書いてみようと思う。イヌビトさんの『ホワイトノイズ』。



まず頭に浮かんだのは、非常に完成度が高い、ということ。非常に洗練されたデザイン、ボーカル曲も含め良曲揃いの音楽、贅肉のない優等生的な文章、上手な設定をもったシナリオ。尽くクオリティーが高い。



だがその一方で残念なのが、印象が薄い、ということ。演出が定石的すぎるのも一つの要因な気がするが、何よりも、どれもが整いすぎているのが問題なのではないかな、と思う。音楽とデザインが良すぎて、内容が少し埋没している感がある。



狂気系の設定で、しかも同人作品なのだから、もっとパワーのある文章と演出があるともっといいのではないかな、と思った。その点では、竜騎士さんはうまいよね。



ちなみにタイトル元ネタについて言及しとくと、あれはどちらかというと文章の贅肉と終盤のシナリオの陳腐さに問題があるのだがらまた別問題、だね。
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